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食物経口負荷試験について

今回は当院で行なっている『食物経口負荷試験』に関して説明します。

当院はアレルギー専門医である院長の方針で、院内で積極的に『食物経口負荷試験』を行なっております。

食物アレルギーは血液検査や皮膚試験だけでは診断することができません。

実際にアレルギーが疑われる食品を食べて症状の有無を確認する『食物経口負荷試験』がとても重要となります。症状なく食べることができれば一番良いのですが、もし途中で症状が出たとしても、安全に摂取できる量がわかることもあります。安全に摂取できる量を日々少しずつ摂取することで、次回の負荷試験ではより多くの量を食べられる可能性が高まります。

食物アレルギー患者さんはたくさんいます。しかしながら『食物経口負荷試験』のできる医療機関の数は限られており、需要に対して供給が圧倒的に足りていない状況です。

少し前までは血液検査で陽性に出た場合や、少しでも蕁麻疹が出た場合は、該当食品の完全除去という管理が主流でしたが、現在の食物アレルギー治療は『正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去』が求められています。そのためにはこの『食物経口負荷試験』が必要不可欠です。

当院では毎週月・木・金曜日の14:00から負荷試験の枠を設けています。すでに6月の予約枠はほぼ埋まっております。今後夏休みは混み合うことが予想されます。『食物経口負荷試験』ご希望の方は、早めに一度当院のアレルギー外来を受診していただけますと幸いです。

(※ なお当院には入院設備がないため、重症リスクの高い食物アレルギー患者さんの食物経口負荷試験には対応しかねますので、ご了承ください)